年末は、齊藤家実家でおせち作りである。
今日は、午前中に「くろまめ」「豚の角煮」を作り、
午後に「酢ごぼう」「栗きんとん」「田作り」を作った。
指導くださる我が祖母の指示は、酢ごぼうまでは順調だった。
栗きんとんにさしかかり、裏ごし作業に「遅い。下手」だの
指摘を受けたが、まあまあ順調だった。
しかし、祖母は朝から「今日の三時から、三時から」とつぶやき、
心なしかそわそわしていた。
三時になった。テレビのチャンネルは、12CHから9CHに変わった。
そう、「紀宮さま、黒田さん、婚約発表会見」の時間である。
そして、齊藤家のおせち作りの全ての手が止まった。
祖母の注意は、全て紀宮様の会見に向けられてしまったからである。
一言一言聞き逃すまいと聞き入る祖母。
中途半端に残された栗きんとん。
瓶詰めの栗を切っていいのか、2瓶も必要なのか、大きさはどのくらいか。
聞いても生返事の祖母。
紀宮さまの発言中に声をかえようものなら、えらい剣幕での怒りよう。
会見の頃合いを見はからって指示をあおぎ、なんとか作ることができた。
二人の会見も終わったのだが、ご学友の話とかが続くため、
祖母はまた聞き入ってしまう。
田作りを仕上げたあと、「エビのチリソース齊藤家風」の仕込みがあったが、
祖母の集中力は皇室にそそがれ、私も疲れてしまったので、明日、持ち越しとなった。
おそるべし皇室報道。
一家の作業を一瞬で止めてしまう威力。
祖母は「パーマ屋で週刊誌の皇室記事を読みたいのに、
おばちゃんが話しかけてきて読めなかった」ことを悔やんでいた。というより悔しがっていた。
そんな年末である。
author : かうべるりここれであなたも“牛通”に! 世界の「牛ニュース」(β版)
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