久しぶりに、編集にまつわるエントリーを。
懇意にしてるフォトグラファーとかデザイナーと、最近よく似た話題で盛り上がりまして。何か?っていうと、「ワークフローがデジタル化されて、逆に仕事増えたよね~」という話題。
この業界に身を置き始めたのが、アナログワークフローとデジタルワークフローの端境期。原稿は手書きで……ってほど昔じゃないですが、デザイナーが起こしたラフをもとに、ワープロ専用機(!)で書いた原稿のフロッピー(!!)を写植屋さんに持ち込んで、印画紙に出力してもらって、スプレー糊吹き付けて台紙に貼って、場合によっちゃ自分で印画紙切り貼りして、んでデザイナーに戻して色指定してもらって製版屋さんに入稿……なんてことをやってた時代でした。
一方で、フォトグラファーが使ってたメディアはポジフィルム(一部ネガもあったけど)。撮影済みのフィルムをプロラボに入れて、現像してもらって、色味チェックして、問題なければ編集者が受け取って、ライトボックスで写真選んで、アタリつけて製版屋さんに入稿。オペレーターがスキャニング……というプロセスで進んでたと。モノによっては、反射原稿(プリント写真とかイラスト)もあり、そんなのもひっくるめてアタリつけて入稿してたわけです。
介在する人びと(赤字の部分)が多いとはいえ、そのぶん〈専門性の向上〉という、分業制がもたらすメリットもあった。これがアナログワークフローの時代でした。
で、時は変わって。
デジタルワークフローが主流となったいま、上記の職種でも〈事実上消滅〉の憂き目に遭っているものがいくつかあります(個人的見解ですけど)。となると、そこんとこの仕事を誰がやることになるのか?てな話に、当然行き着くわけでして。そのしわ寄せを目いっぱい受け止めちゃってんのが、フォトグラファーとデザイナーなんじゃないか、と思うんですよね。ふう、ようやく前フリにつながったわ。
10年前だったらありえなかった話ですよ。
撮った写真を夜なべ仕事でしこしこ現像してるとか(10年前ならプロラボがやってた仕事)、デザイナーが写真のトーン調整やってるとか(10年前なら製版屋さんがやってた仕事)、あげくの果てにゃ文字打ちしてるとか(10年前なら写植屋さんがやってた仕事)。「デジタルになって何が変わったって、撮影した後の宿題(RAW現像のこと)が増えてさ~」と、知り合いのフォトグラファーがこぼす気持ちもわかるってもんです。
誰だよ、デジタルになれば仕事がラクになる、なんて言ったのは。感材費がかからないぶん、撮影コストが抑えられるなんて考えてんのは。フォトグラファーもデザイナーも、本来ならやらなくていいはずの〈宿題〉でアタマに汗かいてんのに。そのコストは、いったいどこに反映されてるわけ? 専門職は中抜きされるわ、やらなくていい仕事は増えるわ。こと、この業界に限っていえば「デジタルワークフローって、悪弊の方が多いんじゃねえか?」というのが個人的な思いです。
そういう思いがあるから、撮影やデザインの技術料はもとより、〈宿題〉の対価もきちんと予算組みしたいし、それがクライアントに対する編集者のアカウンタビリティだと認識してはいるのですが。なかなか、現実は、ねえ……。
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これ、mixi内の某コミュで紛糾してますよね。
コメントつけてないけど、気が向いたらトピの動向をチェックしてしまう私ですw
デジタル対応、カメラマンさんは本当に大変だと思います。
本当に着いていける人は、DTPの波がきたときにスグに投資してデジカメ一式装備した人なんだけど、当時の投資は膨大だし。
今手ごろな価格になってからデジタル対応をし始めた人は、技術的な部分で模索中だったりで依頼する方は結構大変。
あのトピ読んでて思ったのが、
「文章が書けるカメラマンさんって、最強ですよね……」
って事でしょうかねぇ。
> コメントつけてないけど、気が向いたらトピの動向をチェックしてしまう私ですw
同じく(笑)。
某コミュのこの手のトピって、レスが重なっていくに従って不毛なフレーム合戦になる傾向があるんだけど、こと〈画像修正有料化問題〉については、意外と(?)論点が散らからずに展開している印象が。
> 今手ごろな価格になってからデジタル対応をし始めた人は、技術的な部分で模索中だったりで依頼する方は結構大変。
カラマネの問題とかね。
ま、デバイスが変わったとしても、やっぱ基本になるのは銀塩写真の技術じゃないかな、と思いますわ。
たとえば、Photoshopの「覆い焼き」なんて、銀塩やってないと原理と結果の相関性がわかんないだろうし。
(んなこと書いてるアタシもよくわかってない……)
> こと〈画像修正有料化問題〉については、意外と(?)論点が散らからずに展開している
確かに!
私もそう思ってました。
もう落ち着いちゃってますね。
> カラマネの問題とかね。
ね~。(深くためいき)
某所にて、DTPについて1年に1クール(3ヶ月)ペースで教えて足掛け4年ほど経つのですが、私は主に講義(PC使った実技タイムではなく、という意味)担当で。
色のことやら、解像度のことやら、いろいろ話すんですが、毎年、カラマネについてどこまで話すかめちゃくちゃ悩むんですよ。
「DTPという言葉をはじめて聴いた」という人たちに、3ヵ月後であってもカラマネについて教えるなんて、ムリですし。
しかし、そうはいっても、問題発生の巨大ポイントなので……。
最後の方に「現場では、実際こことここが、問題になる部分で、しかもどんどん状況が変ります。とにかく依頼者がどういうレベルを求めてるか、最初に見極めて作業に入りましょう。勤務先の慣習もきっちり確認を」といったあたりをしつこく説く、みたいな感じで終わらず得ない。
なんとも抽象的(苦笑)。
これから5年経つとどうなってるんでしょうね~。
posted by: ユウコ : Dec 20, 2006 11:46