[あらすじ]
チェコのアートアニメーション作家として世界的に評価の高いシュヴァンクマイエルが今回題材として選んだのはチェコの民話。子どものいない夫婦が木の切株を子どもとして育てると、その子ども・オテサーネクは大鍋のおかゆをたいらげ、犬や豚や農夫、果ては両親まで飲み込んでしまいます。
この寓話を現代の不妊の夫婦に重ね合わせ、『アリス』と同様、少女の視点を通して描く本作は、グリム童話に通じるブラックなユーモアとグロテスクさを合わせ持ち、物語原型としての神話が持つ重層性と深い真理を観客に問いかけ、
ベルリン映画祭でアンジェイ・ワイダ賞、ピルゼン映画祭でグランプリなど各地で絶賛されています。