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富山生まれの玉本さん。生い立ちから根性入ってます。
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玉本さんは1976年生まれ。
幼稚園の頃から絵を描いていた彼女は高校のとき、平日に富山の学校に、週末は京都の美術学校に通う生活を送りました。
いわゆるダブルスクールをこなしていた玉本さん。そこまでして通いたかった理由はどこに?
「常に自分の内面がうずうずしていました。違う世界に行きたかった、そういう希望もあったのだと思います」
油絵一本で制作を続けるかと思いきや、大学ではファイバーアートを専攻。
油絵では収まりきらない、飽き足らない。もっと違う世界と表現を身に付けたい――と、ここでも彼女は表現力に磨きをかけました。
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|玉本奈々『永眠』
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病魔と闘う、病魔と共生する、20代の転機。
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芸術系大学を卒業した後は、大手アパレル会社にデザイナーとして就職したものの、多忙な毎日とストレスからダウン。
実は大病を患っていたのです。
「昔から体が弱かったのですが、自分で『強い』と思わせていたんでしょうね。
最後は脚が動かなくなって、手遅れだ、なんて言われてしまうくらいギリギリの状態になりました」
玉本さん、22歳のときのことです。
玉本さんの病気は、病名が付けられないくらい複雑なものでした。
生きようか、生きられるのか、プラス思考とマイナス思考が交錯する日々。
しかし、皮肉にも、この病気こそが彼女の作品に「生命」を与えることになりました。
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