さて『種から展』は今年で3回目、ショップ「辻風」は2年目を迎える。
振り返って、辻風メンバーはどんな思いで陶芸世界を駆け抜けてきたのだろうか。
「最初は発表するまでもいかないレベルの作品でした。
けれどもこの『辻風』をオープンするにあたって、自分たちがきちんとしたものを作らなければ、と意識するようになりましたね」
こうして「辻風」のオープンは、自分たちが、きちんとしたものを定期的に作っていこう、という気持ちを芽生えさせた。
「これまでは発表する場がなかったんです。個人的に頼んでお店に置いてももらったりしてましたけれど」
ひとりの力は小さいけれど、制作したい!発表したい!という気持ちの持ち主が集まってできたショップでもあるようだ。
さらに新屋さんは「辻風」を「鍛えられる場」であるとも話す。
陶芸好きな客がふらっと入って来て、まじまじと見つめる。同じ展示台にいろんな作家の器がひしめきあっているため、比べられることも多い。
客とは陶芸談義を交わしたり、作品の良し悪しを評されることもある。
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